勉強する子としない子の違い

 

 勉強は誰のため?

 「勉強は自分のためにするのですよ。」と、よく言います。

 小学生のような小さい子供さんが熱心に勉強をする場合、「勉強は将来役立つから、」と考えているため、と思われるかもしれませんが

 多くの成績の良い子を見ていて感じるのは、彼ら、彼女らは自分のために勉強をしているのではなく、親や周囲の大人を喜ばせたくて勉強をしている、ということです。

 

 勉強ができる生徒さんの例

ある生徒さんがいます。とても勉強がよくできる子共さんです。 彼は「医者になりたい」、と言っています。 医者になれば、経済的に楽な生活ができる、と私達は考えます。彼もそう考えています。 でも「親のために家を建ててあげたい」とも言います。 本人自身も気づいてはいないかもしれませんが、自分が楽な生活ができる、ということ以上に彼のモチベーションを支えているのは、それで親の将来を助けてあげられるかもしれない、という気持ちです。

彼は特別な子供ではありません。 どの子にも同じような気持ちがあります。

 

 モチベーションを上げるもの

  勉強はもちろん自分のためにします。 でもそれが、自分以外の人の役にたったり、人を幸福にすることができる、と思えるときに遥かに大きなモチベーションが産まれます。子供にとってその最も身近で、大切な存在が両親や家族です。

 

 私達大人は、勉強をすればよい生活ができる、と子供に教えるかもしれませんが、社会の構造をよくしらない子供に、勉強と将来の幸福がそんなに実感を持ってイメージができる訳はありません。子供の気持ちを突き動かすのは、それを喜んでくれる大切なひとの存在です。

 

ですから、一生懸命に勉強をするように子供をそだてるためには、親がそれを喜び、将来の親の幸福にもつながる、と子供に上手に伝える必要が有ります。

 

望む方向に導くために

  塾内でも、子供は時々、家や両親にたいする不満や欠点を言っています。 でもたいていの子供さんから、親や家族に対する感謝の気持ちを感じることができます。彼らの潜在意識は、いつかお父さんやお母さんの役にたちたい、と考えています。

 

  親が無関心で、子供にとっても楽しくないことに子供が関心を示すはずはありませんので、親は子供の勉強に関心を持ち、よくできてうれしい時はたくさん褒めて、子供さんにわかる形で喜びを表現する必要があると思います。 子供さんの存在を認め、向いて欲しい方向をたくさん褒めて、進む方向がそちらにあると示してあげてください。 即効はありませんが、長く続けていればきっとそちらの方向に行くようになります。